活 動 報 告
唐丹希望基金 坂口憲一郎  鎮魂の笛壺・ハソウを吹き鳴らそう

ハソウと共に鎮魂の歌を歌う


備前焼は、1000年の伝統を誇る日本古来の焼き物だ。日本の伝統的な焼き物は、
備前、瀬戸、丹波、常滑、信楽、越前の6か所あり、六古窯といわれる。中でも備前・
伊部は、安土桃山の頃は、大規模な陶器生産地で、全国の水がめの80%を占めた
といわれるほどの大産地だった。備前の水がめは、水質保持がよく、水を腐らせない
といわれる。この備前焼のルーツが、須恵器(すえき)といわれる焼き物である。
須恵器は、新たな焼き物技術として、およそ1500年前、中国から日本に伝えられた。
野天で焼かれたそれまでの素焼きと違い、丈夫で質が良く、使いやすいことから、壺や
甕、皿など様々な生活用具が生み出された。その中に、不思議な形の壺、ハソウがあっ
た。主に西日本の古墳から発掘され、何に使ったのかは諸説あるが、考古学上は酒器
とされている。ハソウには胴の所に穴があり、息を吹き込むと、ほら貝の様な音がする。
それでから笛壺という見方もある。ハソウは、その昔、1300年の伝統を持つ奈良市に
ある不退寺(ふたいじ)で法要に使っていたと伝えられている。この寺は「花の寺」として
知られ、歌人で伊勢物語の主人公、在原業平を祀る寺である。
毎年5月28日には、業平忌が行われている。今から18年前、この不退寺で、ハソウの
音色を響かせ、業平忌法要が行われた。 須恵器のハソウを再現したのが備前焼の陶
芸家好本宗峯さん。不退寺から依頼されたハソウ法要に参加した好本さんを中心とした
ハソウ奏者は、メロデイーを作り、吹き方を練習し、作務衣で衣装を統一し、境内から寺
の本堂内まで練り歩き、厳かで不思議な雰囲気を醸し出した。祀られている霊を慰めた
のではないかと思う。 その後あまりハソウを吹くことはなかったが、東日本大震災後、
2012年、縁あって、岩手県大船渡市の市民会館大ホールで、ハソウを吹く機会があった。
これまで、靖国神社や引退した盲導犬の支援コンサートなどでも吹かせてもらっている。
今回の「鎮魂の歌」との合奏は、コカリナ演奏の音色も入り、しかもオーケストラバージョン
で、とても厚みのある音楽になった。ハソウが、これから「鎮魂の歌」とともに「鎮魂の笛壺」
として、その音色が人々の心に、古の人々が平安を願ったように、しみこんでいってほしい
ものだと夢見ています。

ハソウプロジェクト誕生秘話


坂口憲一郎氏のもうひとつの活動
・・・平和の尊さを伝えるため「クワイ河に虹をかけた男」の上映会を続けたい・・・
                                          高舘千枝子


坂口氏のもう一つの活動の中に平和の尊さをより具体的に伝えるという活動があります。
今後の3年でEECが子供たちへ伝えたい思いは「平和の尊さ」です。世界中に紛争が絶
えない現代、北朝鮮問題で日本の平和も怪しい現代・・・終戦から72年、私自身も今の
平和が当たり前すぎて、つい先ごろまで日本も戦争をして多くの国々を苦しめていたこと
に驚きました。それは「クワイ河・・・」上映会を企画し、アンケートの形で多くの人々の声
を聞いたから、私の無知が分かったのです。これからの子ども達に伝える事、それは
「平和を創り出す人であれ」です。そのことを少しでも分かってもらうための「クワイ河・・・」
映画鑑賞をこれから続けていきたいと思っています。多くの人が目にしやすい工夫をして、
唐丹基金と高舘・坂口さんの思いを知って貰うため、今後もこの活動を同時におこなって
いきたいと思っております。

「クワイ河に虹をかけた男」


上映会を終えて…


岡山ハソウを楽しむ会代表。
電車の中で堀さんと間接的に奇跡の出会いをし,堀さんと高舘さんのラジオ出演をきっかけに,ハソウ奏者として唐丹希望基金に参加協力してくださっている。死者の魂を鎮めるハソウの音色に出会えたのも奇跡のひとつ。坂口さんのあたたかい人柄が人々を支えています。